楽園追放は、アンジェラがサラリーマン生活を捨て、本当の意味で自由な人生を手に入れる物語

 エリートサラリーマンなアンジェラが脱サラして、幸せになる話。

楽園追放に、打ちのめされました。100点満点で101点。ブラボー!
何ちゅうもんを、何ちゅう素晴らしい作品をつくってくれたのかと。

土曜の夜にふと観たくなって、初めて鑑賞した楽園追放。
予備知識はまるでなし。何だかとても評判のいい作品らしい、というくらいしか知らなかった。

観て、打ちのめされ、夢中になった。
運よく買えた(翌日には完売)パンフレットを夢中になって読み、ネットで情報や画像を集め、特典付の限定版ブルーレイが目の前で完売してがっくりした。

翌日、二回目を観に行った。
十年来の友人とネットで話していて、ディンゴの生き方が凄く良かったことと、これまで“自由に生きる”とか“人生は自由に生きていい”とか本では読んでもしっくりこなかったけど、ディンゴをみてて、何だか腑に落ちたと伝えたりした。

で、今日は月曜日。
あれだけ素晴らしい体験をした後の、ブルーマンデー
一日ですっかり憔悴したものの、人生を面白くするのもつまらなくするのも自分次第だなぁとふと思い、某アニメショップに数年ぶりに突撃。そのショップでは無理だったけど、それから本店に電話して無事に特典付きの限定版ブルーレイも予約に成功。帰りに昨日売り切れていたガガガ文庫の楽園追放ミッションゼロを購入して帰ってきた。

で、遅めの夕食を作りながら、何でこんなに自分が楽園追放にひかれたのかを考えてみた。


ディエゴの生き方はスゲェし、メカアクションは半端ないし、アンジェラもよくあんなビジュアルをグリグリ動かすことができるなぁと関心する。フロンティアセッターみてりゃ、何だかホンワカした気分になる。

でも、一番何が印象に残ってるだろうって映像で思い出した時、それはエンディング近くの、アンジェラとディンゴが車の運転席で一緒に笑ってるシーンだった。

あのバリバリの仕事に忠実で、感情なんかどっかに置いてきたようなアンジェラが、やがて自分の属する組織のおかしさに気づき、そこから離れて人としての感情を取戻し、自由な人生を得る。

あぁそうか、楽園追放はアンジェラというエリートサラリーマンが敏腕独立事業主のディンゴに会って脱サラした、そんな物語なのかもなぁ、と考えた。そしてそんなことを考えたのも、自分がもうサラリーマンを止めたがっていることのなによりの証なんだろうなぁと思った。

楽園から離れたアンジェラが、これから幸せになるかどうかはわからない。
けれど、一時期の感情をもたないようなアンジェラを知っている身としては、とにもかくにも、笑えるようになったアンジェラが素晴らしいと思うし、エールを送りたくなる。

また作品では、楽園での生き方も、楽園外での生き方も、どちらがいいとも言っていない。
実際、フロンティアセッターからの呼びかけに答えた楽園の住人は一人もいなかった。

多少の紆余曲折はあったにせよ、アンジェラ自身が楽園外での生き方を自ら選び、それを周りの人が助けてくれた。これはなかなか、示唆に富む話だ。


会社で働いている自分達は、多少の不安はあっても、みんながこうしてサラリーマン生活をしている、そしてサラリーマン生活こそが安心で素晴らしい、と思っている。
でもそれって本当かな。会社の外に、本当に自由に生きられる道はないのかな、と思った時、会社はそうした裏切り者をつぶそうとしようとするけど…。

とまぁ、そんなことを考えながら食べた夕食でした。